麻疹(はしか)・風疹について
麻疹(はしか)・風疹は患者さんのくしゃみや咳などの飛沫を介して感染するウイルス感染症です。発疹、発熱、リンパ節の腫れを特徴とします。
潜伏期間は2~3週間で、通常、子供では3日程度で治る病気ですが、まれに血小板減少性紫斑病、脳炎といった重い合併症がみられることがあります。
麻疹(はしか)・風疹の症状
大人の場合
関節痛がひどいことも特徴といわれています。1週間以上仕事を休まなければならない場合もあります。
妊娠初期に風疹に罹った場合の症状
妊娠初期の女性が風疹に罹ると、お腹の赤ちゃんに風疹のウイルスが感染して、先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれる場合があります。感染経路はお子様やご主人、一緒に生活しているご家族からうつることが多いため、ご家族が風疹に罹らないよう、ワクチンを受けておくことも大切です。先天性風疹症候群という病気は、生まれつきの心臓病・白内障・難聴など色々な組み合わせで障害を持つことがある病気です。
麻疹(はしか)・風疹について
麻疹(はしか)・風疹ワクチンの効果
風疹ワクチンを接種することによって95%の人が免疫を獲得しますので、ワクチンを接種してからであれば、風疹の患者さんと接触してもほとんどの場合発症を予防することができます。しかし、免疫がいつまで持続するかについては、獲得した免疫の状況やそのあとの周りの流行の程度によって異なります。
麻疹(はしか)・風疹ワクチンの副反応
接種後の副反応は非常に少ないワクチンです。風疹ワクチンに限った事ではなくワクチン全般に言われることですが、稀に接種後30分以内にアナフィラキシーという重いアレルギー反応や血管迷走神経反射(顔面蒼白、除脈、血圧低下、失神など)が起こる場合があります。子供を対象にしたこれまでの調査では、接種後5~14日に発熱、発疹、リンパ節の腫れが報告されていますが、通常数日の経過で自然によくなります。成人女性にワクチンを接種した場合、子供に比べると関節痛の頻度が高いと言われていますが、この場合も数日~1週間程度で自然に治ります。風疹に罹った場合には、3000人に1人の割合でみられる血小板減少性紫斑病ですが、ワクチン接種後にも稀(100万人に1人程度)ではありますが、認められる場合があります。
麻疹(はしか)・風疹ワクチンの注意点
ワクチンを接種した人の咽頭(のど)から接種1~2週間後にワクチンウイルスがでてくることがありますが、周りの人にうつることはありませんので、妊婦さんの家族の方が接種をされても心配はありません。むしろ、妊婦さんの家族の方で風疹の免疫をもっていない方は、早めにうけておかれた方が良いでしょう。妊娠をしている女性及び妊娠をしている可能性がある女性はワクチンを受けることができません。ワクチン接種後少なくとも2ヶ月間の避妊が必要です。なお、これまで世界的に見ても、ワクチンによる先天性風疹症候群の患者さんの報告はありませんが、その可能性が否定されたわけではないので、接種前の注意が必要です。
検査と費用
診察料 別途1,100円が必要です。(当院で抗体価検査を受けた方は、ワクチン接種時の診察料が不要になります。)
検査項目 | 費用 |
---|---|
風疹抗体価検査 |
4,400円 |
麻疹(はしか)・風疹抗体価検査 |
5,500円 |
麻疹(はしか)・風疹(MR)ワクチン接種 |
9,350円 |
診察について
ワクチン接種ご希望の患者様は下記までお問い合わせください。
TEL 078-391-2246