月経(生理)関係

gynecology

月経(生理)について

月経(生理)について

多くの女性が月経の前後に起こる症状は我慢するものと、耐えているのが現実です。
腹部の激しい痛み、むくみ、ニキビ、乳房や下腹部の張り、肌荒れ、不眠、だるさなどの身体の不調。そして、イライラ、無気力、憂鬱などの心の不調。
日常生活に支障をきたすような症状は病気のサインかもしれません。
ひとりで悩まずにご相談ください。

月経関係の様々な症状

月経前症候群(PMS)

女性の約40~50%は、月経前に何らかの症状があり、10~20%が日常生活に支障をきたしているといわれています。
月経の3~10日前から始まる身体の不調や精神症状で、月経開始後に軽快または消失するものを「月経前症候群(PMS:premenstrual syndrome)」といいます。

主な身体的症状
  • 肌荒れ・ニキビ
  • 四肢の浮腫(むくみ)
  • 乳房痛・緊張感
  • 腹部膨満感
  • 頭痛(特に片頭痛)
  • 便秘・下痢
  • おりものが増える
主な精神的症状
  • イライラする
  • 憂うつになる
  • 集中力がおちる
  • 気分の変動が激しい
  • 怒りっぽくなる
  • 不安
  • 絶望感
治療法

低用量ピルを服用すれば通常は症状が改善されていきます。
4週間おきに休薬する服用方法で効果がない場合は、医師の指示のもとである程度の連続服用が可能な場合があるので、それによって痛みを伴う出血の回数を減らし、休薬期間中の不調の減少が期待できます。

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月経異常(生理不順)

正常な月経周期は、25~38日位ですが、周期が安定している(変動が6日以内である)ことが大事です。
「定期的に月経が来ていたが1か月くらい遅れた」、「2~3週間遅れることが多い」、「初潮(最初の月経)の時から1年に4~5回位しかきていない」という場合は、ご自身ではそれほど問題があると思っていない方も多いでしょう。
ここでは具体的に、月経異常になる原因や病気について紹介します。
次のような症状がある場合は、受診時にお気軽にご相談ください。

生理不順の原因
  • 精神的なストレスや心身の過労・睡眠不足
  • 自己流の食事制限(ダイエット)・太り過ぎなどで栄養バランスが崩れた食生活
  • 激しいスポーツをしている(アスリートなど)
  • 30代後半から更年期障害に似た症状がある(プレ更年期)
  • 甲状腺機能異常
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

上記による月経異常の方は、低用量ピル(OC)を服用していくべきだと思います。
どのくらいの期間服用するかは、その女性がいつ妊娠を希望されるのかによって違います。
当クリニックでは問診の上、治療について説明させていただき、理解していただくことが最も重要だと考えています。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

生理不順の原因の80~90%を占めています。
Polycystic ovary syndromeという英語の頭文字をとって、医療関係者の中では、PCOSと呼ばれています。
PCOSはその名前の通り、卵巣に卵胞がたくさんできてなかなか排卵が起こらない病気です。
罹患率は、生殖年齢の女性(15~45歳位)の約10%と高く、女性のライフステージにおいて長期にわたり以下のような症状を引き起こします。

主な症状
  1. 月経異常(無月経、稀発月経、無排卵周期症)
  2. 不妊症
  3. 多毛
  4. ニキビ、ふきでもの
  5. 肥満

3・4・5は男性ホルモンの上昇による

検査
  • 経腟超音波検査
    両側の卵巣に多数の小さい嚢胞が確認できる(ネックレスサインと呼ばれます)
  • 血液検査
    高アンドロゲン(男性ホルモン)血症またはFSHが正常でLH高値 (LH>FSH)
    ※LH・FSH:下垂体から分泌されるホルモンです

月経異常があり、上記の多嚢胞性卵巣と、血中アンドロゲン(男性ホルモン)高値、またはLH上昇且つFSH正常の3つの条件を満たすことで、PCOSとほぼ診断できます。

治療法

さしあたって妊娠希望がない場合は、低用量ピルを服用し、周期的に月経を起こさせます。
将来、妊娠を希望するようになった時には服用をやめ、妊娠に向けての治療が必要な場合もあります。
特に、このPCOSにおいても、ニキビに悩まれる方が多数おられますので、低用量ピルの中でもアンドロゲン(男性ホルモン)活性作用が無いドロスピレノン含有のものがおすすめです。

月経困難症

月経に伴い、日常生活に支障をきたす以下のような症状が起こる病気を「月経困難症」といいます。この症状は月経中に発現します。

  • 下腹部痛
  • 腰痛
  • 腹部膨満感
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 疲労感・脱力感
  • 食欲不振
  • イライラ
  • 下痢
  • 抑うつなど

月経困難症は、婦人科的な病気が無いにも関わらず症状が現れる機能性のものと、子宮や卵巣の病気などの原因がある器質性のものに分けられます。

表:月経困難症
 

機能性月経困難症

器質性月経困難症

比較

骨盤内には器質性疾患はない

子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などが原因となる

特徴
  • 排卵性月経に伴って起こるが無排卵性月経では通常起こらない
  • 月経の第1~2日目に症状が強い
  • 妊娠分娩の経験により症状の改善がみられることがある

無排卵性月経でも起こりうる

主な治療

低用量ピルなどの服用

原因疾患の治療

治療法

機能性月経困難症の場合、主に低用量ピル・超低用量ピルの服用をして治療します。
排卵抑制作用と子宮内膜の増殖抑制作用によって月経の量を減らし、その結果として痛み等の症状が軽減していきます。
低用量ピル・超低用量ピルの中でも、黄体ホルモンがドロスピレノンのものが、ニキビやPMSにもより効果があり、むくみなどのマイナートラブルが少ないのでおすすめです。
近年、最大120日まで連続で服用できる保険薬もあるので、痛みを伴う出血の回数を減らす事ができ、休薬期間中の不調の減少も期待できます。

診察について

診察時間につきましてはTOPぺ―ジのお知らせをご参照ください。

表:診察時間
 
第1,3,5 第2,4

10:30~
13:30


10:00~13:00


10:30~12:30

15:00~
18:30


13:30~16:00

担当医が異なるため各月のPDFファイルをご確認下さい。

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